修了生の中村さん(声楽)が、ドイツの歌劇場と専属契約

大学院在籍中、日本人採用と異例づくめ

本学で声楽を学んだ中村佳奈子さんが、大学院の留学先のドイツで、オスナブリュック市立歌劇場の合唱団員として専属契約を結びました。日本人が採用されることはほとんどない狭き門で、本学で指導した音楽学科の中村智子教授は、「0%に近い可能性を見事に掴んできた。快挙だ」と喜びをかみしめています。

中村佳奈子さんは本学音楽学科の前身である短期大学部音楽科の最後の卒業生で、専攻科を経て本学大学院で2016年3月に修士号を取得。ドイツへの語学留学中に現在師事しているフィオンヌアラ マッカーシー氏にレッスンを受け、氏の在籍する音楽の名門大学であるドイツ州立ロストック音楽演劇大学の大学院オペラ科に2017年4月に入学。在学中は、オペラの出演シーンが広報誌の表紙を飾るなど活躍し、同歌劇場の5回に及ぶオーディションを勝ち抜き、今年8月中旬から採用されることになりました。8月下旬には、早速、ミュージカル『チャップリン』の舞台に立つことが決まっています。

中村さんは「ここまで、目の前の課題をこなすことに必死だった。私のアルトらしい深い声を評価してもらった。鹿児島国際大学で中村智子先生やハイルマン先生に学べた環境は素晴らしく、恵まれた時間だったと実感している。演奏会や教会で経験を積んで、さらに実力をつけていきたい」と喜びを語り、後輩に向けて「留学は大変だが、それ以上に得るものが大きい。不安になるのは当たり前。安心して不安になってほしい」とエールを送りました。