音楽学科では2023年度より「音楽のあるまちづくり」として、学生によるアウトリーチ活動を通した学生の就業力育成と地域における音楽振興に力を入れてきました。その中のひとつである天文館図書館「音色のとびら ライブラリーコンサート」は2年目に入り、6月15日(土)には11回目を迎えました。
昨年度は天文館図書館の松田優子館長と音楽学科の馬原裕子准教授(声楽コース主任)が中心となり企画・運営を行ってきましたが、今年度からは本学大学院1年の島中輝士風さん(テノール)が運営を引き継ぎ、コンサートの日程調整やフライヤー作成に関する図書館とのやりとり、演奏者やスタッフの手配、司会進行等を行っています。また、今回のコンサートでは2名の新入生もスタッフとして加わることにより、上級生から下級生に活動を引き継ぐ体制も出来上がってきました。
今回「雨」をテーマとしたプログラムを披露してくれたのは、橋本嵐さん(管弦打楽器演奏家課程4年・サクソフォン)と藤田愛生さん(ピアノ課程4年・ピアノ)。当日は雨の週末ということもあり、70名近くもの来場者が「雨」にまつわる様々なジャンルの曲とトークを楽しみました。
今回の演奏について橋本さんは「今回は敢えて有名な曲や耳馴染みのある曲だけでなく、一般に広く知られていない名曲たちをアウトリーチでの演奏で取り上げることで、普段クラシック音楽に触れていない方々にも新たな音楽との出会いを創出できたのではないかと考える。このシリーズも第11回を迎え、毎月の公演を楽しみに来場されるお客様も出てきた。本学科の目指す地域に根ざしたアウトリーチ活動が浸透しつつあるので、今後もこの演奏会を大切にしていきたい。」と手応えを述べてくれました。また、馬原先生は「教員の手を離れ、学生たちだけの力で企画~演奏の全てを行うことができるようになったのは、とても嬉しい。これも、天文館図書館のスタッフの皆さんが温かく一緒に成長を見守ってくださっているお陰。感謝したい。」と学生たちの成長を讃えていました。
第12回目となる7月14日(日)には、企画・運営を担当している島中さん自らが出演し、「夏と日本のうた」をテーマに演奏します。興味のある方は、ぜひ一度足を運んでいただきたいと思います。