本学でコンピューター・ミュージックを学んだ松田郁美さんが、西郷隆盛が沖永良部島で残した漢詩「獄中感有り」に作曲した「海の向こう」発売にあたり、本学を来訪されました。西郷の漢詩を曲にするにあたっては「漢詩の意味を読み込んでいくことが難しいが、西郷が残した空間を曲として写真に撮り、優しさや愛などを表現した」と話しています。
本学で指導した音楽学科の久保禎教授は、「古き伝統と現代の若者の世界観と融合するなど、自分のルーツと音楽に向き合ってきているからこそ作曲が進化している」と活躍を喜んでいます。
松田郁美さんは本学音楽学科の前身である短期大学部音楽科卒業後、専攻科を修了。地元テレビ局の番組に楽曲を提供するなど、シンガーソングライターとして活躍中。2014年には作曲した作品が、「第12回万葉の歌音楽祭」(明日香村地域振興公社主催)で、大賞を受賞。現在は西郷どん大河ドラマ館などで定期的にライブも行っており、それが今回の漢詩を調べるきっかけともなっています。
松田さんは「鹿児島に住んでいると西郷さんは知っているようで知らない部分も多い。ひたむきな気持ちや人の暖かさ、生きる美しさなど曲を通して感じて欲しい。今後も小さい頃から続けてきた音楽を、いくつになっても続けていきたい」と話しました。CDは1,080円にて、鹿児島市の十字屋クロスで販売中です。