「イヴラ・グランド・アワード・ジャパン・コンクール(声楽部門)」で早坂卓さんが第一位

世界的なクラシックギタリストである故・渡辺綾子さんの遺贈寄付を活用した音楽コンクール「第4回イヴラ・グランド・アワード・ジャパン」(一般財団法人アース エイド ジャパン)の審査結果がこのほど発表され、本学卒業生の早坂卓さん(バリトン)が声楽部門の第一位に輝き、副賞としてニューヨーク・カーネギーホールでの公演が決定しました。早坂さんは本学音楽学科声楽コースを卒業後、オーストリアへ留学。現在はグラーツ国立音楽大学大学院オペラ科(修士課程)でU・ベストライン氏に師事し、さらなる研鑽に努めています。
早坂さんは本選でブラームス作曲〈ああ、視線を向けて〉とモーツァルト作曲 オペラ《フィガロの結婚》より〈私がため息をついている間に〉を歌唱。色彩豊かな表現と確かな音楽解釈が高く評価されて声楽部門第一位を獲得しました。部門代表としてグランプリ進出も果たし、レーヴェ作曲 〈オーディン海の騎行〉とモーツァルト作曲 オペラ《コジ・ファン・トゥッテ》より〈彼をふりかえりなさい〉を披露しました。
早坂さんは「オーストリアへ留学して、充実した学びの環境の中で多くの舞台を経験した。それが今回のコンクールで結果につながり大変嬉しい。ヨーロッパの舞台で歌う歌手になるため、挑戦を続けていきたい」とこれからの抱負を語ってくれました。
学生時代に音楽理論や楽曲研究などを指導した久保禎教授(作曲・理論)は「主催のアース エイド ジャパンは2005年にデヴィ・スカルノ女史によって設立されたもので、自然、難民、被災者、芸術家、恵まれない人々などの支援を目的とした団体。将来性のある優秀な音楽家を発掘・表彰してきた同コンクールで評価されたことは今後の大きな励みになったはず。さらなる高みを目指して、誠実かつ果敢に取り組んでほしい」と一層の活躍を期待していました。