国際文化学部音楽学科主催による公開講座「音楽×地域創生〜邦楽器奏者をお迎えして〜」が11月27日(水)本学の8号館ミニコンサートホールで開催されました。音楽学科では昨年度より就業力育成の一環としてのアウトリーチに力を入れているほか、新入生ゼミナールでも音楽と関わる仕事や活動について学んでいます。それらと関連づけて、今回は邦楽器奏者として鹿児島県内外でジャンル横断的な活動をされている梶ヶ野亜生さん(箏・本学非常勤講師)、瀬戸口留美子さん(篠笛/ピアノ)、本田浩平さん(津軽三味線)のトリオをお招きし、お話と演奏をしていただきました。
前半はトリオそしてソロでの様々な場所・形態での演奏活動、各地の伝統的なお祭りでの活動、そしてアウトリーチの構造とその社会的意義についてお話いただきました。
後半は本田さん作曲の作品や、邦楽器用アレンジ作品、そして伝統的な民謡など、多岐にわたる作品を楽器の特性や構造についてのお話を交えながら演奏いただきました。
会場には音楽学科の学生のほか、他学部他学科の学生や留学生も訪れ、なかなか生で聴く機会の無い邦楽器の音色を楽しんでいました。学生たちからは「伝統音楽の継承問題などがある中で、音楽の仲間を現地で増やしながら、世代や場所を超えてつながり継承していくことの大切さに気づいた」(音楽学科1年・渡邉美優さん)、「各地域の祭りで演奏し盛り上げるだけではなく、子どもたちとの共同演出などで交流を深めることによって、地域と人と音楽のつながりが作られていくことが分かった」(同・五十嵐光冬さん)、「コンサートはすごく素晴らしかった。日本の伝統音楽については詳しくないので、今回のコンサートで説明してもらってありがたかった」(国際文化研究科1年・李家皓さん)など、講座を通して多くの学びと気づきが得られたという声が聞かれました。またXu Yeboさん(国際文化研究科1年)は講座を聴講して次のような英語短歌を詠んでくれました「Zither strings softly hum, Shamisen and flute converge, Melodies unfold, Soft and swift, then fierce and bright, Melodies take flight」。
音楽学科長の伊藤綾教授(音楽学)は「音楽以外のさまざまなジャンルと融合しながら、人と地域全体の豊かな感性を育んでいく活動は、今後ますます重要な意味を持っていくのではないかと考える。今回の講座で邦楽器の魅力や可能性に加え、音楽の持つ社会的意義を知ることができ、私自身大変勉強になった」と講座の果たした役割について語ってくれました。



